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ChatGPT無料版のテキストチャットが無制限に──既定モデルはGPT-5.6 Luna

OpenAIが2026年8月6日、Free・Go・Plus・Proの全プランでモデル体験を刷新すると発表しました。無料版のテキストチャットが無制限になり、既定モデルはGPT-5.6 Luna。Plus・Pro向けにはGPT-5.6 Solの推論量を選べるスライダーが追加されます。システムカードと一次報道を突き合わせて確認しました。

ChatGPT無料版のテキストチャットが無制限に──既定モデルはGPT-5.6 Luna
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2026年8月29日時点の情報です。 OpenAIは2026年8月6日、ChatGPTの全プランでモデル体験を更新すると発表しました。無料(Free)・Go・Plus・Proのすべてのユーザーが対象で、目玉は無料版のテキストチャットが無制限になること。既定モデルはGPT-5.6 Lunaに置き換わり、旧来のGPT-5.5 Instantは廃止されます。「GPT-5.6 — August Updates」と題したシステムカード本文とTechCrunchの報道を突き合わせて確認しました。

3行まとめ

  • Free・Goユーザーの既定モデルがGPT-5.6 Lunaに変更、テキストチャットの上限が撤廃される(ファイル・画像・音声・画像生成は引き続き別上限)
  • Plus・Proユーザーは更新版GPT-5.6 Solと、回答にかける推論量を選べる新しいスライダーを利用可能に
  • OpenAIの社内評価では、GPT-5.5 Instant比で事実誤りがLunaで62%、Solで68%少ないとTechCrunchが報じている(この数字はOpenAI公式ページ本文では未確認)

何が変わったのか

システムカード本文は次のように説明しています。

Free and Go users will get a new default model for everyday chats. Plus and Pro users will get an updated GPT‑5.6 Sol with a slider that lets them choose how much effort ChatGPT uses for a response. These models will replace GPT-5.5 Instant.

(Free・Goユーザーは日常会話用の新しい既定モデルを、Plus・Proユーザーは応答にかける労力を選べるスライダー付きの更新版GPT-5.6 Solを利用できるようになる。これらはGPT-5.5 Instantを置き換える)

TechCrunchの報道によると、更新は段階的で、Plus・Pro向けの更新版GPT-5.6 Solは発表当日から利用可能、Free・Go向けの変更は「今週中」に展開され、無制限テキストチャットと新しい「Think」ボタン(難しい質問向けに推論量を上げる機能)は「来週」提供とされています。TechCrunchはThinkボタンの対象を「Free と Go のユーザー」と書いており(原文: 「will be the default model for Free and Go users... Both users will also get a new “Think” button」)、Plus・Proについては言及がありません。

なお、システムカードは重要な区別も明記しています。CodexおよびChatGPT Workで使われるGPT-5.6 Sol・Lunaは、今回の8月更新版とは別バージョン(7月版のまま)で変更されません。

62%・68%という数字について──システムカード本文を読み直して訂正

TechCrunchは、OpenAIの社内評価として「GPT-5.5-Instant比で、事実誤りがGPT-5.6 Lunaで62%、GPT-5.6 Solで68%少ない」と報じています。当初の記事執筆時点では「この数字はシステムカード本文には見当たらない」としていましたが、システムカードの「6. Hallucinations」章を読み直したところ、数値そのもの(62%・68%)は本文中の文章としては出てこないものの、同じ主張の根拠になる記述は確かに存在することが分かりました。原文(英語)を直接引用します。

"GPT-5.6 Luna reduces factual error rates by over 60% on high-stakes prompts and by roughly 30% on the other two prompt sets. GPT-5.6 Sol delivers statistically significant and more consistent improvements overall, reducing factual error rates by roughly 60% across all three prompt sets."

(訳:GPT-5.6 Lunaは、高リスクなプロンプトでは事実誤り率を60%超、他の2つのプロンプトセットでは約30%削減する。GPT-5.6 Solは、全体としてより一貫した統計的に有意な改善を実現しており、3つのプロンプトセットすべてで事実誤り率を約60%削減している)

つまり「事実誤りが約6割減った」という大枠の主張はシステムカード本文にも書かれており、TechCrunchが報じる「62%」「68%」という小数点まで踏み込んだ数値は、本文に付随する図表(原文では"Figure 2"とだけ参照されるグラフ)から読み取った数値である可能性が高いとみられます。テキストとして抽出できる範囲にその図表の数値データは含まれていなかったため、62%・68%という具体的な数字そのものはTechCrunchの報道に依拠する形を維持しますが、「システムカードには根拠が見当たらない」という当初の記述は不正確でした。この場を借りて訂正します。

なお、評価方法についても補足しておくと、システムカードは「これらの数値は、事実誤りが起きやすい難しい状況を意図的に選んだプロンプトセットでの結果であり、実際の本番トラフィックにおける平均的な発生率を示すものではない」と明記しています。3種類のプロンプトセットで評価されており、内容は次の通り。

プロンプトセット 内容 GPT-5.6 Lunaの改善幅(対GPT-5.5 Instant) GPT-5.6 Solの改善幅
Factuality Heavy 事実性が問われる本番会話を代表するプロンプト群 約30%減 約60%減
User Flagged Failures 過去にユーザーが事実誤りとして報告した会話 約30%減 約60%減
High Stakes 医療・法律・金融など特に正確性が重要な難問 60%超の減少 約60%減

Sol側は3セットいずれも「約60%減」で一貫しているのに対し、Luna側はHigh Stakesでのみ60%超、他の2セットは約30%減と、改善幅にばらつきがある点は、TechCrunchの「62%」「68%」という単一の数字だけを見ていると気づきにくい。

U18(18歳未満)向け評価が初めて公開項目に

システムカードはもう一点、重要な変更を明記しています。

For the first time, we are including dedicated U18 evaluations designed to measure model behavior against teen-specific safety standards.

(今回初めて、10代向けの安全基準に照らしてモデルの挙動を測定するための、U18(18歳未満)専用の評価を含めている)

これは同じ8月に発表された「ChatGPT for Teens」(8月18日)の土台になる変更で、別記事で詳しく扱っています。Preparedness Frameworkの分類では、今回のGPT-5.6 Sol・Lunaはサイバーセキュリティと生物・化学の両分野で「High」判定、AI自己改善では「High」未満とされています。

Solの変更点──「余計な追従」を減らす方向のチューニング

MacRumors(2026年8月6日)の報道によると、GPT-5.6 Solの更新はPlus・Pro向けに、事実面の信頼性向上に加えて応答スタイルの調整も含んでいる。OpenAIは「不要なフォーマットを避ける」(原文: 「will avoid unnecessary formatting」。どんなフォーマットを指すかの具体例は同記事にありません)「単に同意するだけでは役に立たない場面では、有用な訂正を行う」とし、日付・数字・出典・ルール・前提に依存する場面での間違いを減らすよう調整したとしている。Instant(旧来の即答モード)とThinking(推論モード)の間で、トーンや振る舞いの一貫性も高めたという。Sol側の更新はChat向けのみで、Work・Codex向けのGPT-5.6 Solは変更されない点は、システムカードの記載と一致する。

実務上の影響

無料版のテキストチャットが無制限になったことで、Freeプランでも日常的な相談・下書き作成を上限を気にせず使えるようになります。ファイル添付・画像・音声・画像生成には引き続き別枠の上限が残る点は注意が必要です。Plus・Proユーザーにとっては、スライダーで「どれだけ考えさせるか」を明示的に選べるようになった点が実務上の変化で、簡単な質問には低推論量で素早く、複雑な調査・計画立案には高推論量で、と使い分けられます。

62%・68%の小数点まで正確な数字はグラフ内にあり、テキストでは追えない

  • 62%・68%という小数点までの精緻な数字は、システムカード本文の文章(テキスト)としては見当たらず、本文が参照する図表(Figure 2)に含まれているとみられます。この記事のcurlによるテキスト抽出では図表内の数値は読み取れないため、正確な数字そのものはTechCrunchの報道に依拠しています。openai.com本体は本記事の作業時点(2026年8月29日)でも403でアクセスできません。
  • 「今週中」「来週」という展開スケジュールの起点は2026年8月6日(米国時間)で、日本時間では8月7日にあたります。実際に全ユーザーに展開が完了した正確な日付は本記事では確認していません。
  • 当サイトは2026年7月にGPT-5.6 Sol/Terra/LunaのGA(一般提供開始)を記事化していますが、今回の8月更新はその続報にあたります。

関連記事: GPT-5.6 Sol/Terra/Luna GA(2026年7月) / ChatGPT for Teens提供開始 / Claude・GPT・GeminiのAPI料金早見表

感想・指摘はコメント欄へ。続報があれば追記します。

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