Claude Codeが自分でフィードバックの下書きを作るようになった──SendFeedbackツールの仕組みとオフ設定
anthropics/claude-codeのv2.1.247(2026年8月26日リリース)で、セッション中に問題が起きた時にClaude自身がフィードバック報告の下書きを作り、/feedbackからユーザーが確認して送信できる「SendFeedback」ツールが追加されました。GitHub公式リリースノートを確認すると、feedbackDrafts設定でオフにできることも明記されています。

目次
2026年8月27日、GitHubの公式リリースノート(anthropics/claude-code)を実際に開いて確認した内容です。 v2.1.247(2026年8月26日公開)の変更点一覧の先頭に、次の記載があります(原文と訳)。
"Added the
SendFeedbacktool: when something goes wrong in a session, Claude can draft a feedback report for you to review and send from/feedback(turn off with thefeedbackDraftssetting)"(訳:
SendFeedbackツールを追加。セッション中に何か問題が起きた時、Claudeがフィードバック報告の下書きを作成し、/feedbackからユーザーが確認・送信できるようにする(feedbackDrafts設定でオフにできる))
3行まとめ
- Claude Codeのセッション中に何らかの不具合が起きると、Claude自身が問題を検知してフィードバック報告の下書きを作成する「SendFeedback」ツールがv2.1.247で追加された
- 下書きは自動送信されず、ユーザーが
/feedbackコマンドで内容を確認してから送信する、というレビュー前提のフローfeedbackDraftsという設定でこの機能自体をオフにできる
Claudeが「自分の失敗」に気づいて下書きを作る、という設計
この機能の特徴は、フィードバックの起点が「ユーザーが不満を感じて/feedbackを打つ」のではなく、「セッション中に何か問題が起きたことをClaude自身が検知して、下書きを先回りして用意する」という点です。公式ドキュメント「Tools reference」のSendFeedback tool behaviorセクションを確認すると、実際にツールが呼び出される条件が4つ、具体的に列挙されていました。
"Claude drafts one with the SendFeedback tool when: A tool or command keeps failing; It can't help with something you asked for; You point out a mistake it made, or it notices one; You ask it to file feedback."
(Claudeは次の場合にSendFeedbackツールで下書きを作成する:ツールやコマンドが繰り返し失敗した時、頼まれたことに応えられなかった時、ユーザーがClaudeのミスを指摘した時、またはClaude自身がミスに気づいた時、ユーザーがフィードバックの提出を頼んだ時)
下書きは、~/.claude/feedback/drafts/というローカルのディレクトリに保存され、ユーザーが送信を選ぶまでAnthropicには一切届かない、と明記されています。下書きが作成されると、プロンプトの上に下書きのタイトルを示すカードが表示され、1キーで内容をレビュー、2キーを2回で「そのまま送信」、0キーで却下(却下してもキューには残る)ができます。カードを却下すると、Claude Codeは「Claude下書き機能自体をオフにするか」を尋ねてきますが、2回断ると以降は尋ねなくなる、という細かい挙動も説明されています。
1セッションあたり表示されるカードは、デフォルトで最大3枚まで(この上限はAnthropicがリリースを介さずサーバー側から調整できる)。/feedbackを引数なしで実行すると、カードを見逃した・却下したものも含め、全セッションのキューに溜まった下書きを一覧できます。レビュー画面では、タイトル・分野・詳細を編集できるほか、「Send transcript(会話の書き起こしを送るかどうか)」をyes/noで切り替えられます。
送信される報告書には、①タイトル・分野・詳細、②Claude Codeのバージョン・OS・使用モデルなどの環境情報、③直近のAPIリクエストのID、④「Send transcript」をyesにしていた場合は会話の書き起こし、が含まれるとされています。カードから直接送信した場合は書き起こしは含まれません。作業ディレクトリのパス自体はローカルの下書きには保持されますが、送信内容には含まれない、という区別もあります。
キューに残したままの下書きは30日(またはcleanupPeriodDays設定がそれより短ければその日数)で期限切れになり、キューの上限は全セッション合計で10件、11件目が来ると最も古いものが自動的に削除されます。ゼロデータ保持(ZDR)を設定している組織では、このツール自体が最初から含まれません。
送信先はGoogle Cloud Storage、保持期間は5年、公開GitHub Issueになることもある
「送信された報告書がAnthropic社内でどう扱われるか」は当初の調査範囲外としていたが、Tools referenceのSendFeedback tool behaviorセクションが参照していた「Data usage」ページをcurlで直接確認したところ、具体的な記載があった。
"If you choose to send us feedback about Claude Code using the
/feedbackcommand, we may use your feedback to improve our products and services. Transcripts shared via/feedback, or via/bugand/share, which report through the same path, are retained for 5 years."
(訳:/feedbackコマンドでフィードバックを送信すると、Anthropicは製品・サービス改善のためにそれを利用することがある。/feedback、および同じ経路を通る/bug・/share経由で共有された書き起こしは5年間保持される)
同じページには、SendFeedbackで作った下書きも「他の/feedback報告と同じ送信経路・同じ保持期間を通る」と明記されており、Claude自身が下書きを作ったからといって扱いが軽くなるわけではない。送信経路についても具体的な記載があった。
"The data is encrypted in transit via TLS and stored in Google Cloud Storage, which encrypts stored data at rest by default. Optionally, a GitHub issue is created in the public repository."
(訳:データはTLSで転送時に暗号化され、Google Cloud Storageに保存される。Google Cloud Storageは保存データを既定で暗号化する。任意で、公開リポジトリにGitHub Issueが作成されることもある)
「公開リポジトリにGitHub Issueが作成されることもある」という一文は、/feedbackから書き起こし付きで送信した内容が、条件次第で公開の場に出うることを意味する。ユーザーが「Send transcript」をyesにして送信する判断をする際、意識しておく価値のある一文だ。
なお、Amazon Bedrock・Google Cloud経由など、Anthropicの認証情報を使わない環境では、/feedbackはAnthropicへ送信する代わりに~/.claude/feedback-bundles/というローカルのアーカイブに書き出すだけで、ファイルを自分でAnthropicの担当者へ渡さない限りどこにも送られない、という違いも明記されている。
CHANGELOGとTools referenceで、機能追加のバージョンが食い違っている
もう一つ、突き合わせて気づいた点がある。CHANGELOGはSendFeedbackツールをv2.1.247で新規追加と書いているが、Tools referenceのSendFeedback tool behaviorセクション冒頭には次の一文がある。
"Claude-drafted feedback is a feedback report about Claude Code that Claude writes for you. It requires Claude Code v2.1.238 or later."
(訳:Claude下書きフィードバックは、Claudeがユーザーのために書くClaude Codeについてのフィードバック報告である。Claude Code v2.1.238以降が必要)
v2.1.247からv2.1.238まで、CHANGELOG.mdの全文(raw Markdownで取得)を1バージョンずつ確認したが、「SendFeedback」という語も、それに相当する機能の追加告知も、v2.1.238〜v2.1.246のどのバージョンにも見当たらなかった。CHANGELOGが機能追加を告知したタイミング(v2.1.247)と、公式ドキュメントが示す動作要件のバージョン(v2.1.238以降)の間に、9バージョン分のずれがあることになる。段階的なサーバー側ロールアウトが先行し、CHANGELOGでの告知が後追いだった可能性はあるが、そのことを直接説明した記載はCHANGELOG・Tools referenceのどちらにも無く、本記事の調査範囲ではこのずれの理由を特定できなかった。
feedbackDrafts設定でオフ・静音化できる
feedbackDrafts設定の詳細も、公式ドキュメント「Settings reference」で確認できました。
| 値 | 挙動 |
|---|---|
"notify"(デフォルト) |
下書きができるたびにカードを表示(1セッション最大3枚まで) |
"quiet" |
カードは出さず、フッターに件数だけ表示。内容は/feedbackで確認 |
"off" |
SendFeedbackツール自体を取り除き、下書きを作れなくする |
設定スコープは「User or managed」で、プロジェクト設定・ローカル設定では無視される、という制約があります。1回のセッションだけオフにしたい場合は、CLAUDE_CODE_SEND_FEEDBACK=0という環境変数でも同じ効果が得られます。管理者が管理設定(managed settings)でこの値を指定した場合は、ユーザー自身の設定より優先されます。settings.jsonでの書き方は次の通りです。
{
"feedbackDrafts": "quiet"
}
このツールが最初から含まれないセッションの種類も明記されていました。非対話(-p)実行、Agent SDKセッション(キューをレビューする画面がないため)、Claude Code on the webのようなクラウドセッション(ローカルマシンのキューに書き込めないため)、Amazon Bedrock・Claude Platform on AWS・Google Cloud・Microsoft Foundry経由のセッション、DISABLE_FEEDBACK_COMMAND=1等を設定したセッション、製品フィードバックをオフにした組織、そしてゼロデータ保持の組織です。
同じ日に更新されたAdmin API関連のスキル
v2.1.247の変更点一覧を見ると、SendFeedbackツールと同じリリースに、Admin API関連の更新も含まれていました。
"Updated the
/claude-apiskill with Admin API coverage (organization members, invites, workspaces, API keys, rate limit reports, workload identity federation, CMEK)"(訳:
/claude-apiスキルをAdmin APIカバレッジで更新(組織メンバー、招待、ワークスペース、APIキー、レート制限レポート、ワークロードID連携、CMEK))
これは、当サイトの別記事で扱った、Admin APIがant CLIと7言語SDKに統合された変更(同じ2026年8月26日付)と同じ日に、Claude Code側の内蔵スキルも更新された、ということを示しています。
さらに同じリリースには、「/claude-api cost-optimizeを追加し、既存プロジェクトのClaude API支出をプロファイリングして、コスト削減の手段(キャッシュ・トークン節約・バッチ処理・effort・モデル選択)を1つずつ測定しながら検討できるようにした」という項目もありました。コスト管理系の機能が同時期にまとまって追加されている、という傾向がうかがえます。
実際に下書きを作らせて中身を見たわけではない
- 本記事は公式ドキュメント(Tools reference・Settings reference・Data usage)の記載を根拠にしており、実際に手元のセッションでツールやコマンドを意図的に失敗させ、SendFeedbackが下書きを作る様子・その中身を目視で確認したわけではない
- 「5年間保持」「GCSに保存」という記載は確認できたが、Anthropic社内でこのデータに具体的に誰がアクセスできるか、社内のどの部署がどう使うかについては、本記事のソースの範囲では確認できなかった
- 「1セッション最大3枚」という上限は、ドキュメント自身が「サーバー側からリリースを介さず調整できる」と明記しており、この記事で確認した数字が今後も同じとは限らない
- ZDR(ゼロデータ保持)組織における具体的な代替フロー(フィードバックを提出したい場合にどうすればよいか)についても、本記事では踏み込んでいない
関連記事
出典・参照資料
- 一次資料Release v2.1.247 — anthropics/claude-code(GitHub公式リリースノート) ↗
- 一次資料Tools reference(公式ドキュメント、SendFeedback専用セクション「SendFeedback tool behavior」) ↗
- 一次資料Settings reference(公式ドキュメント、feedbackDraftsの型・デフォルト値・スコープ) ↗
- 一次資料Data usage(公式ドキュメント、フィードバック送信データの保持期間・保存先) ↗
- 二次資料anthropics/claude-code CHANGELOG.md(v2.1.238〜v2.1.247の全文、GitHub生Markdown) ↗
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