旧Workbenchのデータが消えるのは9月1日──Claude Playground移行で引き継がれないものと引き継ぐ手順
Claude Console(platform.claude.com)の旧Workbenchは2026年8月17日にアクセスが終了し、実験的プロンプトAPI3種も同日に廃止された。Anthropic公式ヘルプ記事によると、保存済みプロンプト・応答・添付ファイルが完全に消えるのはこの日ではなく2026年9月1日で、それまではJSONでエクスポートできる。何が引き継がれず、Playgroundで同じことをする手順は何かを一次情報で確認した。

目次
Claude Console(platform.claude.com。claude.aiのチャット画面とは別の、API・開発者向けの管理画面)にあった旧Workbenchは、2026年8月17日にアクセスが終了した。一次情報を確認した2026年8月27日時点で、すでに10日が経過している。ただしAnthropic公式ヘルプ記事を確認すると、旧Workbenchに保存していたプロンプト・モデルの応答・添付ファイルを完全に失うのはこの日ではない。エクスポートできる期限は2026年9月1日で、それまではConsoleの「Export Workbench data」機能からJSON形式で取り出せる。8月17日と9月1日、2つの日付を混同すると、まだ間に合うデータを見捨てることになる。
3行まとめ
- 旧Workbench(platform.claude.com/workbench)へのアクセスは2026年8月17日に終了し、Consoleの「Workbench」は同日以降「Playground」という名称でリリースノートに記載されている(2026年8月18日付)
- 保存済みプロンプト・プロンプトのバージョン履歴・評価(Evals)・プロンプトの共有機能はPlaygroundに存在せず、自動では引き継がれない。モデルの応答(Model completions)とアップロード済みファイルは個別にJSONエクスポートすれば取り出せるが、期限は2026年9月1日でそれ以降は復元不可(Anthropic公式ヘルプ記事)
- 同時に、実験的プロンプトツールAPI3種(
/v1/experimental/generate_prompt・improve_prompt・templatize_prompt)も2026年8月17日付で廃止され、以降のリクエストはエラーを返す(Anthropic公式リリースノート)
何がいつ起きたか──4つの日付
Anthropic公式リリースノートとヘルプ記事を突き合わせると、今回の変更は1つの出来事ではなく4つの日付にまたがっている。
| 日付 | 出来事 | 出典 |
|---|---|---|
| 2026年7月17日 | Anthropicが公式リリースノートで、旧Workbenchのアクセス終了(8月17日)と実験的プロンプトAPI3種の廃止を予告 | リリースノート |
| 2026年8月17日 | 旧Workbench(platform.claude.com/workbench)へのアクセスが終了。実験的プロンプトAPI3種も同日付で廃止され、以降のリクエストはエラーを返す | リリースノート |
| 2026年8月18日 | ConsoleのWorkbenchが「Playground」としてリリースノートに記載。Messages APIの全パラメータに対応し、実行したリクエストのSDKコードとAPIレスポンスをその場で表示する | リリースノート/ヘルプ記事 |
| 2026年9月1日 | 旧Workbenchに保存していたデータ(プロンプト・モデルの応答・アップロードファイル)をJSONでエクスポートできる最終期限。これ以降は復元不可 | ヘルプ記事 |
7月17日時点のリリースノートは、次のように書いている。
The legacy Workbench (platform.claude.com/workbench) in the Claude Console is being sunset with access ending on August 17, 2026. Saved prompts, variables, and evals are not supported in the updated Workbench. (訳: Claude Consoleの旧Workbenchは、2026年8月17日にアクセス終了とともに廃止される。保存済みのプロンプト・変数・評価は、更新後のWorkbenchでは対応していない。)
この時点では移行先も「更新後のWorkbench」と呼ばれていたが、8月18日付のリリースノートで「Workbench is now the playground(WorkbenchはPlaygroundになった)」と明記され、Console内の名称が正式に「Playground」へ切り替わった。つまり「旧Workbench→(一時的に)新Workbench→Playground」という2段階の名称変更が起きている。
旧Workbenchにあったもの、消えるものと残せるもの
公式ヘルプ記事「How do I use the playground?」のFAQを基に、旧Workbenchの機能ごとにPlaygroundでの扱いを整理した。
| 旧Workbenchにあったもの | Playgroundでの扱い |
|---|---|
| 保存済みプロンプト | 引き継がれない。Playground自体に保存機能がない |
| プロンプトのバージョン履歴 | 引き継がれない |
| 評価(Evals) | 引き継がれない |
| プロンプトの共有機能 | 引き継がれない |
| モデルの応答(Model completions) | 自動では引き継がれない。2026年9月1日までConsole(platform.claude.com/settings/privacy)からJSONでエクスポート可 |
| アップロード済みファイル(画像・PDF) | 自動では引き継がれない。同上、9月1日までエクスポート可 |
| Messages APIの全パラメータを試す機能 | Playgroundでも利用可(むしろ全パラメータに対応) |
| 生のAPIリクエスト/レスポンスの表示 | Playgroundでも利用可 |
| ツール使用・構造化出力のテスト | Playgroundでも利用可 |
| リクエストをコードスニペットとして書き出す | Playgroundの「code」タブで利用可 |
インポート機能はない。公式FAQは次のように説明している。
The playground doesn't save prompts or conversations, so there's nothing to import into. The export gives you a copy of your Workbench data so you can keep it or move it into your own tools. (訳: Playgroundはプロンプトも会話も保存しないため、インポートする先そのものが存在しない。エクスポート機能は、旧Workbenchのデータのコピーを渡すためのもので、それを自分の手元や他のツールに移すために使う。)
つまり「Playground側で受け皿を用意して移す」設計にはなっておらず、エクスポートしたJSONを自分で保管する以外に、旧Workbenchのデータを残す方法はない。
実験的プロンプトAPI3種も同時に廃止された
旧Workbenchの終了と同じ2026年8月17日付で、Workbenchの機能を裏で支えていた実験的なプロンプトツールAPI3種も廃止された。
| エンドポイント | 機能 | 廃止日 |
|---|---|---|
/v1/experimental/generate_prompt |
プロンプトの生成支援 | 2026年8月17日 |
/v1/experimental/improve_prompt |
プロンプトの改善支援 | 2026年8月17日 |
/v1/experimental/templatize_prompt |
プロンプトのテンプレート化 | 2026年8月17日 |
リリースノートの原文は次の通り。
The experimental prompt tools APIs for generating, improving, and templatizing prompts (/v1/experimental/generate_prompt, /v1/experimental/improve_prompt, and /v1/experimental/templatize_prompt) are being retired along with the Workbench on August 17, 2026. After removal, requests to these endpoints will return an error. (訳: プロンプトの生成・改善・テンプレート化のための実験的プロンプトツールAPI(
/v1/experimental/generate_prompt、/v1/experimental/improve_prompt、/v1/experimental/templatize_prompt)は、2026年8月17日にWorkbenchとともに廃止される。削除後、これらのエンドポイントへのリクエストはエラーを返す。)
これらのAPIをCI/CDパイプラインや社内ツールから呼び出していた場合、8月17日以降はリクエストがエラーで失敗する破壊的変更になる。確認した範囲の公式資料に、後継となる代替APIの案内は見当たらなかった(詳細は後述の「確認できなかったこと」を参照)。
9月1日までにやること──旧Workbenchのデータをエクスポートする手順
旧Workbenchに保存していたプロンプト・応答・ファイルを残したい場合、公式ヘルプ記事は次の手順を案内している。
- Claude Consoleの設定ページ(platform.claude.com/settings/privacy)にアクセスする
- 「Export Workbench data」ダイアログで、プロンプトと一緒に含める対象を選ぶ
- Model completions(過去の実行で保存された応答)
- Uploaded files(プロンプトに添付した画像・PDF)
- どちらかを含めるとエクスポートサイズが大きくなる場合がある。Primary OwnerまたはAdminロールのユーザーは、組織全体のデータをまとめてエクスポートするオプションも選べる
- 「Export」を選ぶ。データはJSON形式でパッケージ化され、準備ができるとダウンロードリンクがメールで送られてくる
期限について、公式FAQは次のように書いている。
You can no longer access this data directly in Console. You can export it as JSON in Claude Console until September 1, 2026. After this date, it will no longer be recoverable. (訳: このデータにConsole上で直接アクセスすることはもうできない。2026年9月1日までは、Claude ConsoleでJSONとしてエクスポートできる。この日付以降は復元できなくなる。)
「もう見られない」と「もう二度と取り出せない」は別の話で、今はまだ後者の期限が来ていない、というのが公式の説明だ。
Playgroundで同じことをする手順
旧Workbenchでプロンプトを試していた作業自体は、Playgroundでも続けられる。公式ヘルプ記事の手順は次の通り。
- Claude Consoleにログインする
- ナビゲーションで「Playground」を選ぶ
- 組織がワークスペースを使っている場合は、作業したいワークスペースを選ぶ
- プロンプトエリアにユーザーメッセージを入力する(システムプロンプトで指示や文脈を追加することもできる)
- 「Run」をクリックしてリクエストを送信する
- Claudeの応答と、トークン数・使用状況を確認する
- プロンプトを編集して再実行し、反復する
- モデルセレクタでモデルを切り替え、モデル設定でtemperatureや最大出力トークンなどのパラメータを調整する
- ツール定義を追加してツール使用をテストし、構造化出力でClaudeに指定した形のデータを返させる
- 「code」トグルで、現在のリクエストをコードスニペットとして書き出す。このスニペットはPlaygroundで試した内容そのもので、自分のAPIキーでそのまま動かせる
Playgroundは旧Workbenchと違い、作業内容をAnthropicのサーバーに保存しない。公式ヘルプ記事の冒頭にある説明は次の通り。
Workbench is now the playground. Playground enables developers to try out Claude models and API features directly in the Claude Console, but does not support saving prompt history or evaluating prompts. (訳: WorkbenchはPlaygroundになった。Playgroundは、Claude Console上でClaudeのモデルやAPI機能を直接試すための開発者向けツールだが、プロンプト履歴の保存やプロンプトの評価には対応していない。)
編集中のドラフトはブラウザ内にだけ残る。ドキュメント内のコード例には「Open in Playground」というリンクが用意されており、クリックするとその例がPlaygroundに読み込まれた状態で開く。
検索すると、日本語記事はすでにいくつかある
この記事を書く前に、Zenn・Qiitaの検索APIで既存の日本語記事を確認した。「8月17日にアクセス終了」という一次情報を扱った記事は複数見つかったが、確認できた範囲では、いずれも8月17日を基準に書かれており、9月1日というエクスポート期限に触れている記事は見当たらなかった。8月17日の告知だけを見て「もう手遅れ」と判断すると、まだ間に合うデータの持ち出しを見送ってしまうことになる。
もう1点、検索で見かけた解説の中に「Workbenchはclaude.ai内のプロンプトテスト環境」という説明があったが、これは公式の記載と食い違う。旧Workbench・Playgroundとも一貫してplatform.claude.com配下(Claude Console)の機能として説明されており、通常のClaude.aiチャット画面とは別物だ。日常的にClaude.aiでチャットしているだけの人には、今回の変更は影響しない。
確認できなかったこと
- 実験的プロンプトAPI3種の後継が用意されるかどうかは、確認した範囲の公式リリースノート・ヘルプ記事のどちらにも記載がなかった。「後継なし」と断定できる材料もないため、代替が必要な場合は自分でプロンプト生成・改善のロジックを実装するか、公式のアップデートを待つしかない状態だ。
- 旧WorkbenchのURL(platform.claude.com/workbench)に実際にアクセスした時に何が表示されるかは、Console組織のアカウントを持っていないため未確認。公式の文言は「アクセスが終了する」であり、エラーページになるのか自動でPlaygroundにリダイレクトされるのかまでは書かれていない。
- エクスポートしたJSONの中身の構造(プロンプト・応答・ファイルがどう格納されているか)は、公式記事に具体的なスキーマの記載がなく確認できていない。
- 本記事は競合する日本語記事すべてを網羅的に調査したわけではなく、Zenn・Qiitaの検索APIで確認できた範囲の話であることをお断りしておく。
参照した一次情報
- Claude Platform release notes — Anthropic公式(2026年8月27日確認):https://platform.claude.com/docs/en/release-notes/overview
- How do I use the playground? — Anthropic Help Center(最終更新2026年8月18日、2026年8月27日確認):https://support.claude.com/en/articles/8606378-how-do-i-use-the-playground
8月のClaude API周りの変更点は、旧Workbench以外にもPython SDK v1.0への移行やFiles APIのGAなど複数ある。まとめて確認したい場合はClaude APIが2026年8月に踏んだ変更点まとめを、料金体系そのものを確認したい場合はClaude・GPT・Gemini API料金の読み方を参照してほしい。Consoleの認証まわりで別のエラーに当たった場合はClaude Codeがエラーで動かない時の切り分け手順も合わせて読める。
エクスポートを試した、あるいはPlaygroundに移行して困った点があれば、感想として教えてほしい。次の更新に反映する。
出典・参照資料
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