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DeepSeekが同じ日に3つのnpmパッケージを公開していた──新CLI「dsh」とACPサブエージェント連携の中身をレジストリから読む

npm公式レジストリで確認したところ、DeepSeekの新しいCLI「@deepseek-ai/dsh」は2026年8月10日に初公開され、8月21日時点でバージョン0.1.1-rc.2のリリース候補段階にある。同じ8月10日には、子プロセスをACP(Agent Client Protocol)経由でサブエージェントとして駆動する「dsh-subagent-acp」、土台となる「Cordis」というJavaScriptメタフレームワークも同時に公開されていた。依存関係には60を超える`@deepseek-ai/dsh-*`パッケージが並ぶ。

DeepSeekが同じ日に3つのnpmパッケージを公開していた──新CLI「dsh」とACPサブエージェント連携の中身をレジストリから読む
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npmのパッケージ説明文には「dsh CLI: profile boot, plugin management, and the browser UI alias(プロファイル起動・プラグイン管理・ブラウザUIエイリアス)」とだけ書かれていた。公式ドキュメントページはこの記事の執筆時点では特定できておらず、npm公式レジストリAPI(registry.npmjs.org)を直接叩いて分かる範囲の事実を、この記事ではそのまま並べる。

3行まとめ

  1. @deepseek-ai/dshはnpmレジストリ上で2026年8月10日に初公開され、8月21日時点の最新版は0.1.1-rc.2。バージョン番号が示す通り、まだ1.0に達していないリリース候補(rc)段階のパッケージだ。
  2. 依存パッケージには@deepseek-ai/dsh-tool-bashdsh-tool-fsdsh-mcp-clientdsh-tool-subagentdsh-terminalなど、60を超える@deepseek-ai/dsh-*名義のパッケージが並ぶ。土台には@deepseek-ai/cordisという「モダンJavaScriptアプリケーション向けメタフレームワーク」が使われている。
  3. 同じ8月10日に公開された@deepseek-ai/dsh-subagent-acpは、npm上の説明文によれば「プロセス外のACPサブエージェントバックエンド:Agent Client Protocol経由で、スポーンした子プロセス内の子エージェントを駆動する」パッケージ。以前紹介したClaw OrchestratorのREADMEでも、このdsh-subagent-acpプロバイダの存在に言及されていた。

dsh本体:60超のサブパッケージで構成される

npmレジストリAPIで@deepseek-ai/dshのメタデータを取得すると、依存パッケージのリストが目に入る。dsh-basedsh-goaldsh-skilldsh-cmdlinedsh-personadsh-tool-fsdsh-web-appdsh-app-bootdsh-headlessdsh-scheduledsh-terminaldsh-plan-modedsh-tool-jobsdsh-tool-tododsh-mcp-clientdsh-token-meterdsh-tool-workflowdsh-tool-subagentなど、機能ごとに細かく分割されたパッケージが60種類以上並んでいた。1つの巨大なCLIバイナリではなく、多数の小さなパッケージを組み合わせるモノレポ構成を取っていることが、依存関係リストの粒度から読み取れる。

パッケージのホームページはgithub.com/deepseek-ai/deepseek-harness(リポジトリ内のapps/cliディレクトリ)を指している。つまりこのCLIは「dsh」という単独プロジェクトではなく、「deepseek-harness」という大きなリポジトリの一部として開発されている。

土台の「Cordis」はDeepSeek製の汎用JSフレームワーク

依存パッケージの中で目を引いたのが@deepseek-ai/cordisだ。npmの説明文は「Meta-Framework for Modern JavaScript Applications(モダンJavaScriptアプリケーション向けメタフレームワーク)」とだけ記されている。npmのtimeフィールドを見ると、2026年8月10日に公開されたのは4.0.1-rc.1で、正式版の4.0.1は3日後の8月13日公開だった。さらに2026年9月4日時点のlatest4.0.2(8月30日公開)に進んでいる。dshというコーディングエージェントCLI固有のものではなく、DeepSeekが独自に開発した汎用のアプリケーション基盤の上にdshが構築されている、という構造のようだ。cordis-plugin-hmr(ホットモジュールリプレースメント)・cordis-plugin-timercordis-plugin-loadercordis-plugin-includeといった周辺プラグインも依存関係に含まれていた。

サブエージェントをACP経由で子プロセス駆動するdsh-subagent-acp

もう1つの注目パッケージが@deepseek-ai/dsh-subagent-acpだ。npmの説明文をそのまま訳すと「プロセス外のACPサブエージェントバックエンド:Agent Client Protocol経由で、スポーンした子プロセス内の子エージェントを駆動する」。以前紹介したClaw OrchestratorのACPリファレンス文書には、「Zed、JetBrains系IDE、Neovim、Emacs、VS Code ACP拡張——あるいはdshもそのサブエージェントACPプロバイダ経由でクライアントになる」という一文があり、今回npmレジストリで直接確認したdsh-subagent-acpパッケージが、その言及の実体だと分かった。バージョンは0.0.1-rc.1(latestタグ)で、まだ本体のdsh(0.1.1-rc.2)よりも若いバージョン番号のままだった。

リリース履歴が語る開発速度

npmレジストリのタイムスタンプによれば、@deepseek-ai/dshは2026年8月10日に初版が公開され、8月21日までに0.0.1-rc.1から0.1.1-rc.2まで10回のバージョンが刻まれている。11日間で10バージョンという頻度は、活発な開発が続いていることを示す一方、バージョン番号がいまだ「0.x」台であることは、この記事の執筆時点(8月28日、公開から18日後)でも正式な1.0リリースには至っていないことを意味する。

公式サイトは見つかった──「DeepSeek Harness」という名前で

前回の調査時点では特定できなかった公式ドキュメントだが、deepseek.com/harnessという開発者プレビュー版の公式ページが実在することを確認できた。ページ本文は、このdshというCLIが属するプロジェクト全体を「DeepSeek Harness」と呼び、設計思想を「一切皆插件(すべてがプラグイン)」という一言で説明している。モデル・ツール・スキル・セッション・サンドボックス・ストレージ・ループ・スケジューリング・UIまで、エージェントの全機能をプラグインとして扱い、カーネル部分の@deepseek-ai/cordisはプラグインの読み込み・依存関係管理だけを担い、能力そのものは持たない、という設計だと明記されている。つまりこの記事がnpmの依存関係リストから読み取った「60超のdsh-*パッケージ」「Cordisという土台」という構造は、公式サイトの説明とも整合していた。

GitHubリポジトリdeepseek-ai/deepseek-harness自体の統計も確認できた。

項目 値(2026年8月31日確認)
スター数 205,321
ウォッチャー数 890
フォーク数 23,780
ライセンス MIT License

当サイトの別記事(Cordisカーネルの由来を追った記事)では、同じリポジトリのスター数を8月27日確認時点で200,115・フォーク数22,864と記録している。それと比べると、4日間でスターが5,000件超・フォークが900件超増えており、公開直後の急速な採用が続いていることがうかがえる。

DeepSeekの複数CLI群という文脈

DeepSeek関連では、この記事で扱った公式のdshのほかに、deepseek-v4モデル向けを謳う非公式ターミナルエージェント「Deep Code」(deepcode.vegamo.cn、DeepSeek社とは別の開発元)のように、同じDeepSeekモデルを対象にした複数のCLIツールが並行して存在している。開発元が公式のDeepSeek社内なのか、コミュニティによる非公式実装なのかという違いを、npmパッケージ名の@deepseek-ai/スコープの有無だけでも見分けられる、という発見が今回の一次資料調査から得られた。

パッケージを実際に動かす検証はしていない

この記事はnpm公式レジストリAPI(registry.npmjs.org)から取得したJSONメタデータ、DeepSeek Harness公式サイト(deepseek.com/harness)、GitHubリポジトリページの統計情報をもとに書いている。パッケージの実際のインストール・実行、「profile boot」「plugin management」「browser UI alias」というnpm説明文に書かれた3つの機能の具体的な挙動についても、この記事では検証していない。GitHubリポジトリの統計(スター・フォーク・ウォッチャー・ライセンス)は確認できたが、コントリビューター一覧やコミット履歴の中身までは見ていない。60を超えるdsh-*パッケージそれぞれの個別の役割についても、パッケージ名から推測できる範囲の紹介にとどまり、実際のソースコードは読んでいない。

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