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依存ゼロ・単一Rustバイナリで動くMCPサーバー mcp-stama──p50レイテンシ327マイクロ秒の中身

mcp-stamaは、Node.jsやPythonで書かれた一般的なMCPサーバーに対して、起動2ミリ秒未満・メモリ10MB未満を掲げるRust製の単一バイナリMCPサーバーだ。fast_grep・git_snapshot・docker_watcherという3つの組み込みツールをREADME記載のベンチマーク数値とともに確認する。Hacker Newsでの反応はコメント0件と小さい。

依存ゼロ・単一Rustバイナリで動くMCPサーバー mcp-stama──p50レイテンシ327マイクロ秒の中身
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Cursor・Claude Desktop・Windsurf向けに、依存ゼロ・単一の静的Rustバイナリとして動くMCPサーバー「mcp-stama」が公開されている。README本文で確認できる主張は、Node.jsやPython製の一般的なMCPサーバーと比べて起動時間・レイテンシ・メモリ消費のすべてを大幅に削減するというものだ。ただし、Hacker Newsでの反応は投稿自体にコメント0件と小さい。

3行まとめ

  • mcp-stamaはRust製の単一静的バイナリで動くMCPサーバー。READMEの主張ではコールドスタートが2ミリ秒未満、メモリ消費は10MB未満
  • 組み込みツールはfast_grep(高速grep)・git_snapshot(gixベースのGit情報取得)・docker_watcher(Docker/システム診断)の3つ
  • README記載の自己計測ベンチマークでは、docker_watcherのp50レイテンシが327マイクロ秒、fast_grepが5.05ミリ秒

READMEが掲げる性能比較

READMEはNode.js/Python製の一般的なMCPサーバーとの比較表を掲げている。

指標 一般的なMCPサーバー(Node/Python) mcp-stama(Rust)
コールドスタート時間 1,500ms〜3,000ms 2ms未満
p50実行レイテンシ 150ms〜800ms 300µs〜5ms
メモリ使用量(RSS) 180MB〜350MB 10MB未満
依存関係 node_modules/pipパッケージ100個以上 外部ランタイム0個
インストール Node.js/Pythonのセットアップが必要 単一の静的バイナリ

READMEの冒頭では、この差をこう説明している。

Standard Node.js or Python MCP tools consume 200MB+ RAM and take 1–3 seconds just to wake up. mcp-stama runs natively in under 10MB RAM with sub-millisecond tool response times, keeping your AI agent fast and your computer cool.

(標準的なNode.jsやPython製のMCPツールは200MB以上のRAMを消費し、起動するだけで1〜3秒かかる。mcp-stamaはネイティブに10MB未満のRAMで動作し、サブミリ秒のツール応答時間を実現する。AIエージェントを高速に保ち、PCを熱くさせない)

これらの数字はいずれもREADME自身が示す自己申告のベンチマークであり、第三者による独立した比較検証は本記事の確認範囲では見つかっていない。

組み込みツール——grep・Git情報・Docker診断

READMEによれば、mcp-stamaが提供する組み込みツールは次の3つだ。

  • fast_grep: ignore::WalkBuilderを使ったサブミリ秒のファイル検索・正規表現スキャン。.gitignore/.ignoreを自動的に尊重し、バイナリ・隠しファイルをスキップする
  • git_snapshot: gix(gitoxide)によるピュアRustのGit情報取得。外部のgit実行ファイルを呼ばずに、HEADコミット・ブランチ情報・行の差分・ファイルステータスを取得する
  • docker_watcher: bollardsysinfoによるホスト・コンテナの即時診断。稼働中のDockerコンテナ、システムメモリ、CPUコア数、マッピングされたポートをAIエージェントに見せる

このほか、Cursor・Claude Desktop向けの自動設定フラグ(--install-cursor--install-claude)と、標準出力をJSON-RPCフレーム用に確保しつつ診断ログはすべて標準エラーへ流す設計も明記されている。

ベンチマーク数値——README記載の自己計測結果

READMEにはmcp-stama --benchmarkで実行できる内蔵ベンチマークの結果表もある。

ツール名 実行回数 p50レイテンシ p99レイテンシ メモリ使用量(RSS)
docker_watcher 100 327µs 1.66ms 10MB未満
git_snapshot 100 462µs 1.36ms 10MB未満
fast_grep 100 5.05ms 8.72ms 10MB未満

インストールはcurlワンライナー・PowerShellワンライナー・cargo install mcp-stamaの3通りが用意されており、ライセンスはApache License 2.0。READMEのバッジにはcrates.io: v0.1.0と表示されている(ただしこれは静的な画像バッジで、実際にはcrates.ioに登録されていない。後述)。

GitHub APIで見るリポジトリの実態——スター11・開発は8月13日の1日のみ

README本文の主張だけでなく、GitHub APIが返すリポジトリのメタデータも確認した。本記事執筆時点(2026年8月)の数値は次の通り。

項目
スター数 11
フォーク数 0
ウォッチャー数 11
Open Issues 0
作成日 2026-08-13
最終コミット(push) 2026-08-13
直近5コミットの内容 すべて「Update README.md」
リポジトリサイズ 97KB
言語 Rust
ライセンス Apache License 2.0

作成日と最終pushが同じ2026年8月13日で、直近5件のコミット履歴を見る限りすべてREADMEの編集だった。つまり公開初日にコードとREADMEをまとめて上げてから、コード側の更新は確認できていない。スター11・フォーク0という規模も踏まえると、まだごく初期段階のプロジェクトである。

一方で、src/ディレクトリの中身は確認できた。tools/fast_grep.rs(6,507バイト)・tools/git_snapshot.rs(6,736バイト)・tools/docker_watcher.rs(6,917バイト)というファイル構成があり、README記載の3ツールはそれぞれ数千バイト規模の実装ファイルとして存在している。README文言だけの空リポジトリではなく、gix(Git実装)・bollard(Docker API)・sysinfo(システム情報)・ignore(.gitignore尊重の探索)といった実在のRustクレートに依存する実装コードが伴っていることはCargo.tomlの記載からも確認できた。

crates.ioバッジは実際には未登録だった

README冒頭のバッジ列にはcrates.io: v0.1.0という表示があり、本文にも「crates.ioにはv0.1.0として登録されている」と書きたくなる見た目をしている。しかし、このバッジのリンク先HTMLソースを確認するとimg.shields.io/badge/crates.io-v0.1.0-orangeという静的な固定テキストバッジであり、crates.ioのAPIから動的に値を取得する仕組みではなかった。

実際にcrates.io公式APIでmcp-stamaというクレート名を検索すると、返ってきたのは次のエラーだけだった。

{"errors":[{"detail":"crate `mcp-stama` does not exist"}]}

つまり、少なくとも本記事の確認時点でcrates.ioにmcp-stamaというクレートは登録されていない。バッジは「登録予定」または見た目を整えるための装飾であり、実体を伴っていない。あわせて、GitHub Releases APIで確認できた唯一のリリースタグはv0.1.1(2026-08-13公開)だったが、リポジトリ内のCargo.tomlに記載されたパッケージバージョンは0.1.0のままだった。Gitタグとパッケージ内バージョンの表記が一致していない。

数字はすべて開発者本人の自己計測

この記事はGitHubリポジトリのREADME本文のみを一次ソースとしている。掲載されているすべての性能数値は開発者自身による自己計測であり、独立した第三者によるベンチマークやセキュリティレビューは確認できていない。バッジの表示によればv0.1.0という初期バージョンであり、実運用での安定性についての記述はREADMEには見当たらなかった。

候補メモの時点でHacker Newsのコメント数は0件と記録されており、話題性そのものは小さい。この記事を書いている自分自身は、mcp-stamaを実際にインストールしてClaude DesktopやCursorから使ってみる検証は行っていない。README記載の主張をそのまま紹介するにとどまる。

関連記事: MCP(Model Context Protocol)とは / AIコーディングアシスタント比較

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